2016/09/09

壁・天井の装飾が美しく、豊かな水をたたえるアルハンブラ宮殿

見どころがいっぱいのスペインですが、イスラム建築の最高傑作といわれる、アルハンブラ宮殿は、メスキータと並んで、必見おすすめポイントです。(エル・グレコ&ガウディゆかりの地は別格とします。)

アルハンブラ宮殿に入るとすぐ、メスアールの間があります。現存するもっとも古い部分で、司法や行政に使われていました。メスアールの中庭を過ぎると、次は宮殿の中心部、コマレス宮です。

アラヤネスの中庭は、こんこんと流れ出る水がたくわえられた豊かな池と、手入れされた緑の低木がまぶしいです。
上の写真は、中庭からカルロス5世宮殿側を撮ったものですが、中庭からは、アーチ状の柱が2段に重なっている様子が見え、壁の下方には以下のような感じで、ブルー・タイルとアラビア文字があって美しいです。
大使の間の中に入ると、壁一面に細かな装飾が施されていて、その複雑さ、美しさに圧倒されます。
壁の下方にはタイルで作られた飾りが目を引きますし、壁にはアラビア文字が彫られていますが、文字体が芸術的です。

天井の寄木細工も非常に精細につくられています。
明かりとりの部分も、まるで日本の欄間のような、細かな細工になっており、その豪華さや緻密さがすごいです。
ふたたびアラヤネスの中庭を通り(写真は中庭から大使の間の方角を撮ったものです)、ライオンの中庭へ。
12頭のライオンの噴水があるライオンの中庭。このあたりは、王族のプライベートな場所なので、さらにゴージャスな感じです。天井から柱の上部まで、きらびやかな装飾が施されています。

二姉妹の間の装飾は、鍾乳洞をかたどってつくられたものです。宮殿のなかで一番豪華なつくりになっています。こちらにも美しいブルータイルが見られます。
また、しっくいの壁に型押しで装飾されている部分もあり、色合いが薄くなっているところもありますが、もとのブルーが比較的きれいに残っている部分もあります。
柱越しにみえる家々も情緒的に感じてしまいます。
中庭(パティオ)がまた素敵です。あふれる水と木々、緑とピンクの調和が美しいです。
展望台から奥の方に見える、貴婦人の塔の手前にも池が見られます。
少し離れたヘネラリフェは、14世紀に建設された別荘で、シエラ・ネバダ山脈の雪解け水を利用しています。

細長い池や四角い池をかこんで噴水があり、いかにも涼しげです。アルハンブラ宮殿には、随所に噴水や池が見られます。
水路をととのえ、噴水や池をあちこちに配置し、貴重な水をふんだんに使うことは、芸術的な意味もあり、また豊かさの象徴でもあったのでしょう。
美しいブルータイル、そして凝った装飾の天井や壁、水をうまくとりいれた宮殿をみていると、心が和みます。こんなところに住んでみたい!あこがれますね。

ぜひ実際に見て下さい!感動間違いなしですよ。

アルハンブラ宮殿は見学順路が登りになっているため、ヘネラリフェを見学後は、ずっとゆるやかな下りで楽です。

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