シェーンブルン宮殿は、ハプスブルク家の夏の離宮として使用されたもので、マリア・テレジアの命によって、18世紀に改築が行われ、今日のような姿になりました。
宮殿を訪れるとまず目につくのが、この壁の色。テレジアン・イエローともよばれています。Cocoruuが無知なだけかもしれませんが、黄色を中心とした外壁の宮殿ってあまり多くない気がします。オリジナリティーがあっていいと思いませんか。
宮殿の外観はバロック様式、内部はロココ様式で建てられています。
部屋数はなんと1441室もありますが、そのうち2階の部分の40室が公開されています。(チケットの種類により、見学できる部屋が違います)
「大広間(大ギャラリー)」は最も大きく、豪華な部屋で、長さ40m、幅10mあります。
天井には大きな絵が描かれ、シャンデリアが吊るされています。きらびやかな照明が壁にそってならび、華やかさの中に上品さもあって、見ごたえがあります。
派手さではヴェルサイユ宮殿に負けているかもしれませんが(失礼!)、また違った良さがあり、是非訪れたいところです。
ここはナポレオン帝国崩壊後に開催された、ウィーン会議で舞踏会の会場となりました。
「マリーアントワネットの部屋」は、赤いベルベットの椅子が素敵な、上品な部屋です。
「鏡の間」は、6歳のモーツァルトが演奏をしたことで有名な部屋です。
他の部屋も見学しましたが、建物全体としては洋風でありながら、実は中国の影響を強く受けている部屋もあるのが特徴的です。
「くるみの間(漆の間)」のように、壁面に漆塗りが使われている部屋もあれば、「中国の間(丸い中国の小部屋)」のように漆器が飾られている部屋もあります。
宮殿内には、以前オーストリアのシェーンブルン宮殿でのコンサートで紹介した宮廷劇場もあります。
シェーンブルン宮殿と庭園群は、1996年にユネスコの世界文化遺産に登録されています。
宮殿の裏に広がる庭園の総面積はなんと1.7平方キロメートルもあります。
緑の芝生の中に色鮮やかな花々で色々なパターンを描いているのが素敵です。まるで絵のようですね。
庭園には迷路庭園、日本庭園もあります。
・迷路庭園
1698年から1740年に作られ、一旦姿を消していたものを復元したもので、庭木を剪定して迷路の形にしているものです。
・日本庭園
一度は忘れ去られていましたが、修復されて1999年に公開されました。
Cocoruuたちは時間がなく、訪れることは出来ませんでしたが、庭園のエリアにはなんと、シェーンブルン動物園、馬車博物館まであるんです。おどろきですね。
・シェーンブルン動物園
現存する動物園としては、世界最古です。zoo vienna で公式サイトにアクセスして、Animal talk & feedings をクリックすると、餌付けの時間が見られるので、それにあわせて訪れるといいかもしれません。ジャイアントパンダの餌付けもありますよ。
・馬車博物館
様々な種類の馬車が展示されています。金色に輝く皇帝の馬車や、婚礼・葬儀・そり・トイレ馬車まであるそうです。エリーザベトが着ていたマントも展示されています。
宮殿から庭園をはさんで一番奥には、グロリエッテという建物があります。プロイセン戦で勝利をおさめた記念と、慰霊の意味をこめて建てられたものです。
現在、中央部分はカフェとして利用されています。グロリエッテは高台に位置するので、ウィーン市街、宮殿、庭園が一望できます。時間に余裕のあるかたは、ここで景色を楽しみつつお茶などいかがですか。
グロリエッテを含め、シェーンブルン宮殿、シェーンブルン動物園、馬車博物館など、宮殿内の見どころ9か所をひとまわりしてくれる、機関車型の乗り物パノラマトレイン(Schönbrunner Panorama Bahn)を利用すると便利です。
約50分でひとまわりし、10:00-18:00毎日運行。シェーンブルン宮殿とグロリエッテでは毎時ちょうどと30分発です。1日券は7ユーロ。変更の可能性もあるので、詳細は公式サイトにてご確認下さい。(Schönbrunner Panorama Bahnで検索。右上のドロップダウンでEnglishを選択。)
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